不動産を売却するとき、大抵は不動産会社に依頼することになりますが、売却方法は主に「仲介」と「買取」の2種類があります。これは不動産の売り方の違いによるものです。初めて売却をする人は、その違いについてよくわからないかも知れません。そこで不動産売却時の「仲介」と「買取」の違いやメリットやデメリット、どんな場合に向いているのかなどについてご紹介します。

不動産業者が購入者を探す「仲介」

不動産を売却しようと思ったら、購入者を探さなくてはなりません。不動産会社が窓口となり購入者を探す売り方を「仲介」といいます。売主の代わりにhave不動産会社が広告を出したり、ネットワークを利用して購入者を探します。不動産売却で最も多く採用されている方法であり、一般的に不動産の売却といえば仲介による売却のことを指します。

仲介の場合はなかなか購入者が見つからなかったり、購入希望者との価格交渉が長引いたりと、購入希望者が見つかるまで数か月程度かかることがあり、そして仲介手数料が必要になります。ただし、売却額は買取に比べれば高くなることが多いというメリットがあります。

■仲介が向いている人

不動産をすぐに処分する必要がなく、時間をかけても高く売りたい人に向いている売却方法です。チラシやネット広告などで広く購入希望者を募りますので、周辺に売却することを知られてもかまわない人に向いています。なかなか売れない場合は、相場などを考慮しつつ不動産業者と相談しながら売却価格を変更していくこともあります。

不動産会社が直接購入する「買取」

不動産会社が仲介して購入者を探すのではなく、不動産会社自身が購入者になるのが「買取」です。
不動産会社に直接買い取ってもらうので売れ残る心配がなく、すぐに現金化できるというメリットがある一方で、不動産会社としては売れ残りや長期化のリスクを抱えることになるので、仲介よりは一般的に価格が低くなる傾向があります。

■買取が向いている人

すぐに現金が欲しい人や、諸経費を安く抑えたい人に向いている売り方です。また仲介は宣伝をするので不動産を売却に出していることが周囲に知られ、購入希望者が内覧に訪れますが、買取は周囲に売却を知れられることも一般の人が何度も内覧に訪れることもありません。また基本的に、仲介手数料はかかりません（状況により買取会社が間に入るケースでは仲介手数料が発生します）。

不動産売却の時に仲介と買取のどちらを選ぶかは、それぞれの事情により何を重視するかによります。様々なリスクを考慮した上で時間がかかっても高く売りたいなら仲介を、多少安くても早く売りたいなら買取を基本線にして進めていくのがいいでしょう。